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Spectral Cell Analyzer ID7000

44色以上の超多色細胞解析をシンプルな操作で実現する スペクトル型セルアナライザー

波長360nmから920nmにいたる蛍光スペクトル全体を検出することにより、バンドパスフィルタを用いる従来タイプのフローサイトメーターの次元を超えたデータを研究者に提供し、より精度の高い解析を可能にします。

186個の検出器と最大7種類のレーザーを搭載し、44種類以上の蛍光*検出を実現しました。微弱な発現も見逃さない高度な検出能により、稀少な集団を含む多様な細胞から構成されるサンプルの情報を、一度に余すことなく取得できます。

搭載可能なレーザー波長は、標準搭載の青(488nm)、赤(637nm)、紫(405nm)に加え、黄緑(561nm)、紫外(355nm)、深紫外(320nm)、赤外(808nm)の4種類から組み合わせた上位レーザー構成モデルへのアップグレードも可能で、7種類のレーザーを柔軟に組み合わせて利用することによりこれまで不可能だった高度な解析を可能にします。

*2019年11月現在

特長

多色実験の簡素化と効率の高いワークフロー

セルアナライザーID7000のスペクトル検出方式は、多色実験に必要な作業を簡素化し、効率の高いワークフローを実現します。

スペクトラルリファレンスライブラリ(SRL)は、各蛍光シングルステインのスペクトル情報を保管するライブラリです。セルアナライザーID7000は、蛍光物質固有のスペクトル形状を利用するため、ただ一度だけコントロールサンプルを測定し、SRLに登録すれば、以降はシングルステインの測定は不要。細胞サンプルと手間と時間を節約します。

自家蛍光ファインダを用いれば、複数の自家蛍光成分を容易に同定することが可能。従来のバンドパス方式ではコントロールできなかった自家蛍光由来の擬陽性を除去することが可能で、より忠実で正確な定量が可能になります。

スペクトラルリファレンスライブラリ

真の使いやすさのためのシンプルな操作

ソフトウェアウィザードとツールが、起動からシャットダウン、自動QC、適切な測定条件の設定といった、すべての機器管理をサポートし、シンプルな操作で、容易な運用を可能にします。

オートサンプラーには、ユニークな攪拌機能があり、データ取得中の細胞懸濁状態を保ちます。また、効果的な冷却機能が、細胞の経時的な劣化を防ぎます。

ソフトウェアと自動機構が、泡、詰まり、サンプル液量不足といったエラー状態を監視していますので、多数サンプルの自動測定も安心して行えます。

標準およびディープタイプの96-384ウェルプレートから24本の5mLチューブ(12x75mm)を搭載できるチューブラックまで、オートサンプラーは幅広い選択肢をサポートします。

茶色の線は、最初に2秒間の攪拌を行い、そのままで時間経過によるイベントレートの変化を示したもの。細胞が沈降してゆくことがわかります。これに対し青い線は、180秒間隔で2秒間の攪拌を継続した場合のイベントレートを示します。サンプルの懸濁状態は保たれています。

複雑なデータから真の姿を読み解くソフトウェア

ソニーの豊富なスペクトル解析技術の結晶であるセルアナライザーID7000システムでは、たとえ色素が増えたとしても操作は極めてシンプルなままです。

バンドパスフィルタを用いる従来タイプのフローサイトメーターでは、検出バンドの外のデータは、そもそも検出されずに失われてしまいます。また、検出バンドに隣接する蛍光スペクトルの一部が漏れこむことが避けられないため、必要な測定値を得るためには、重なり合う蛍光部分を相互に引き去るコンペンセーションが必須です。

一方、セルアナライザーID7000システムでは、スペクトラルリファレンスライブラリに登録済みの蛍光でパネルを構成すれば、シングルステインの測定は不要。多重染色済みのサンプルのみを測定するだけで、波長360nmから920nmにいたる蛍光スペクトル全体のデータを瞬時に測定し、スペクトルアンミキシング技術で純粋な蛍光シグナルに分離・定量します。

スペクトルアンミキシングソフトウェアは、複雑に重なり合う複数の蛍光スペクトルからなるデータを客観的に処理し、データの精度を向上させ、従来のコンペンセーションでは避けられない人手による複雑な処理と恣意性を排除し、ユーザーに、より正確な測定結果を提供します。

スペクトルアンミキシングは、各蛍光物質固有のスペクトルを分離し、完全で最適な蛍光定量化を実現します。

主な仕様

光学系

Laser(nm)

488nm/405nm/637nmを標準搭載

320nm/355nm/561nm/808nmのレーザーを組み合わせた、上位レーザー構成モデルへのアップグレードが可能

(最大レーザー搭載数は7本)

測定パラメーター数

1×前方散乱光(FSC)、1×側方散乱光(SSC)、184×蛍光パラメーター

本体

寸法(cm)

W106×D71.9×H76

重量

本体: 210Kg

電源

Two 100-240 V, 50/60 Hz

出力データ形式

Flow Cytometry Standard(FCS)3.0、3.(1 ソニーオリジナル)

  • 本機は研究用です。診断および治療には使用できません。
  • 本機はクラス1レーザー(JIS規格)製品です。
  • SonyおよびSonyロゴ、セルアナライザーID7000はソニー株式会社の登録商標です。
  • その他、記載されている会社及び商品名は、各社の商標または登録商標です。