2017年03月22日
コラム
以前、CINRA.NETにクラムボン・ミトさんとJust ear開発責任者 松尾の記事を掲載いただきました。
Just earをご利用・ご検討されている方々に向けて、記事中のキーワードを深掘りするコラムをご用意いたしました。
松尾のコメントとともに、4回にわたりお送りいたします。
※本件はCINRA.NET様のご理解とご協力をいただき、記事を抜粋させていただいております。
コラムの最後となる第4回目は、Just earの音、装着感について。
ミトさんのJust earが完成し、お手元に。装着感と、音について、音のプロからのコメントを掲載します。
——(以下記事抜粋)——
松尾:はい、まずは装着感からです。いかがでしょうか。ユルい、キツいなどの違和感はないですか?
ミト:いや......とにかく圧迫感がないですね! これは驚きだなぁ。
—今、ミトさんは耳介の裏側からケーブルを上に回してフィットシェルを耳孔に差し込む、いわゆる「シュア掛け」をされていますが、やはりそれがお薦めですか?
松尾:そうですね。装着を安定させる意味でも、ケーブルが何かにすれて出るタッチノイズを軽減するためにも、そちらがお薦めです。耳型採取の際も、菅野店長が「ミトさんは耳の形がキレイ」とおっしゃっていましたが、完成版も見た目からとても収まりがいい。耳というのは内側も外側も指紋と同じくらい、みなさん千差万別です。耳介が立っているか寝ているか、どのくらい張り出しているかもそれぞれなので、いくら耳孔内部のフィット感がよくても、外から見た収まり感にはどうしても差が出てしまう。それをいかに美しく整えるかも、私たちのこだわりですね。
—さらに、耳孔に入れた感覚もナチュラルだと。
ミト:まさに。着けた瞬間から違和感がひとつもない。
松尾:もしご要望があれば、この場ですぐに調整ができます。それが、こうして製作からお渡しまでを対面式で行う大きな理由で。お客様の中には遠方からいらっしゃる方も多いのですが、なるべく宅配は使わず、お手数でもお店に来ていただけるようお願いしています。ミトさんはお試しいただいた感じ、装着感は今のままで大丈夫でしょうか?
ミト:はい、何の問題もないですね。
松尾:それでは続いて、音の調整に進みましょう。ミトさんが普段お使いのミュージックプレイヤーで、お好きな音楽を聴いてみてください。
ミト:......いやー! 「Just ear」恐るべし! まずピッチ感がすごいですね。生まれて初めて、(ドラムの)キックの音程がはっきり聴き分けられました。
松尾:じつは、楽器の低音部の表現は、音楽制作エンジニアが厳しくチェックするポイントなんです。以前、共同開発させて頂いたソニーミュージックのエンジニアに鍛えて頂きました。ピッチも含めて、どういう音の形をしているかは重要ですからね。
ミト:音の位相も素晴らしいですね、楽器の配置が見やすい。ここにトランペットがいて、ここにトロンボーンがいる、というセクションがすぐ分かる。曲って、マスタリングされると、ある程度各楽器の音量レベルが平均化されているはずなのに、「Just ear」で聴くと楽器ごとにボリュームの差がちゃんと見えるのには驚きますね。
—製作前に、松尾さんに音を調整していただいている最中も、音の解像度の高さがすごいとおっしゃっていましたが。
ミト:完成型は、音が見え過ぎちゃって困る! くらいの感覚になっています(笑)。音の透明度もすごい。「Just ear」の耳型部の色がクリアブルーなのも肯けますね。
——(以上)——
音や装着感がぴったりはまり、ミトさんに喜んでいただけました。
音、装着感について、今回、特に心がけたポイントとは———。
ミトさんはベーシストということもあり、低音域の音の再現性については特に注意を払いました。自然な音でありながら、充分な量感を持たせることは、実は結構難しいことなのですが、Just earではダイナミック型ドライバーを採用することでこの課題を解決しています。
耳型採取方法から考えなければならなかったりと、ダイナミック型ドライバーの採用はハードルが高かったのですが、信念を持って採用しました。
こうして、活躍するミュージシャンの方にも評価を頂けたことは、さらなる自信につながりますね。また、完成品を装着して頂いた様がミトさんの耳の形にとても合っていることが分かると思います。
菅野店長による耳型採取は、この完成状態を見据えて行われています。装着感もさることながら、使用時の見た目にも気を付けているのが、Just earがテーラーメイドたる所以ですね。
以上、column vol.4 -音、装着感- でした。
これまで4回のコラムにお付き合いいただき、ありがとうございました。