60年を超える、ソニー"C"マイクの足跡
1958年、ソニーはコンデンサー・マイクの分野に初めて参入。
放送用途に向けて開発されたC-37Aは、今も多くの音楽スタジオで整備され、使用されています。
その後も、C-38B、C-800Gと、ソニーは音楽業界にとって重要なコンデンサー・マイクを開発してきました。
そして、これまでの伝統を受け継ぎ、自社開発のカプセルを新たに搭載したC-100、C-80を発売しました。
C-37A
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1958年にソニー初の業務用商品として発売されたのが、国産初の真空管コンデンサー・マイク、C-37A。後に”CDの父”として知られる事になる中島平太郎が基本的なコンセプトを描いた製品。当時主流のドイツ製のマイクが使用していた3極管のAC701ではなく、6AU6という5極管の真空管を3極管として使用。それまでの西洋のマイクロホンと一線を画す、ナチュラルで素直な、きめ細かいサウンドが特徴。
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C-38B
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C-37Aに搭載されていた-8dbのPADやローカットなどの仕様を受け継いだ弟分が1970年発売のC-38B。放送現場で要求される立ち上がりの時間短縮を、ヘッド・アンプにFET応用の低混変調歪回路を採用することで実現し、同時に大入力にもひずみの少ない収音も実現。ファンタム電源と電池の2ウェイ電源方式を採っているのも特長。発売から50年以上たった今でも現行品として製造されているソニーを代表するマイクのひとつです。
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C-800G
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それから約30 年後の1992 年に登場したコンデンサー・マイクが、ラージ・ダイアフラム・カプセルを搭載した、C-800GとC-800の2モデル。C-800Gの背面にはスタジオや音楽業界関係者であればC-800Gとすぐに認識できる、特徴的な形状のペルチェ素子による真空管冷却機構が付いており、これにより低高域のノイズおよび歪みを低減し、音の伸びと清らかさを実現。世界中の音楽スタジオのボーカルマイクの定番の一つに選ばれ、特にR&Bシンガー、ラッパーにとっては無くてはならない存在です。
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C-100
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C-800Gの登場からさらに26年、音楽制作の現場にはハイレゾ音源が普及。そんな時代背景の中、20Hz~50kHzの広帯域収音が可能な、ハイレゾ音源の収録に適したスタジオ録音用コンデンサーマイクロホンC-100を開発。音質はソニー・ミュージックスタジオのエンジニアに協力を得て調整。アーティストやクリエイターが本来届けたい音を限りなく忠実に実現するリファレンスマイクです。
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C-80
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録音シーンの多様化を受け、 C-800G、C-100で培われた高品質収音技術を継承した、ホームスタジオ向けコンデンサー・マイクC-80を開発。C-100のマイクカプセルをベースに、ボーカルマイクとしてトップクラスのプロスタジオでも活躍を続けるC-800Gと同じダイアフラム素材を使用、他の楽器音とミックスしても沈まない、存在感のあるボーカル・ボイス録音を実現しました。
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