報道資料
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2024年9月13日
Cellares Corporation
ソニー株式会社
Cellares Corporation(以下、「Cellares」)とソニー株式会社(以下、「ソニー」)は、高度なフローサイトメトリーの細胞分析および分取技術を、Cellaresの全自動・高スループットの細胞治療薬製造プラットフォームであるCell Shuttle™へ統合するための共同開発を行います。ソニーは、本共同開発において、閉鎖型セルアイソレーションシステム『CGX10』向けに開発した技術を活用します。世界初の統合開発製造機構(IDMO)であり全自動の細胞治療薬製造をリードするCellaresと、フローサイトメトリーの分野でイノベーションを推進するソニーのテクノロジーを組み合わせることで、Cell Shuttleは世界で初めて細胞分析および分取が可能なエンド・ツー・エンドの完全自動化細胞治療薬製造ソリューションとなることが期待できます。
Cellares のCell Shuttleは、細胞治療薬の製造を飛躍的に進歩させた、全自動で拡張可能な統合製造プラットフォームです。臨床および商業規模の製造における厳しい要求を満たすように設計されており、ISO規格クラス 8の清浄度の閉鎖環境内で、すべての細胞治療薬製造ユニットの操作を自動的に統合して行うことができます。この自動化と統合により、16バッチの細胞治療薬を並行して製造できるという前例のない能力を備え、従来の医薬品開発製造受託機関 (CDMO)の価格設定と比較して1バッチあたりの価格が最大50%削減されるほか、汚染やオペレーターによる人為的なミスの可能性を低減します。
ソニーのセルアイソレーションシステム『CGX10』は、独自開発の閉鎖型構造により狙った細胞を高速、高純度、高生存率で分取できる、細胞治療薬製造への応用に適したソリューションです。その技術をCellaresのCell Shuttleに統合することで、制御性T細胞(Treg)や造血幹細胞(HSC)といった、細胞分取を要する細胞治療薬の臨床と商業規模での製造の効率性および拡張性の向上が期待できます。
また両社は、『CGX10』向けにソニーが開発した技術をベースに、Cell Shuttle向けに強化した細胞分析機能も共同で開発します。ソニーの細胞分析技術をCell Shuttleに統合することで、細胞治療薬の製造プロセスにおけるエンド・ツー・エンドの自動化がさらに効率化され、細胞の品質と量を製造過程でリアルタイムにモニタリングできることが期待されます。そして、細胞治療薬の製造プロセス全体の効率性と拡張性の向上により、コストおよび患者の細胞採取から細胞治療薬投与までの時間をさらに削減できる可能性があります。これにより、多くの細胞治療における臨床および商業規模の細胞治療薬製造の事実上の新しいスタンダードとなることが見込まれ、Cell Shuttleの技術プラットフォームとその地位が強化されます。
ソニーの『CGX10』は、様々な種類の細胞治療薬を開発している企業で使用されており、細胞分取はその製造プロセスの重要なステップです。 高性能な細胞分析および分取機能をエンド・ツー・エンドで自動化されたプロセスに組み込むことで、細胞治療薬の製造規模拡大への道が開かれます。Cell Shuttleの製造プラットフォームは、当社のフローサイトメトリー機器の分析・分取技術の理想的な統合ユースケースであり、次世代の革新的な細胞治療薬開発を進めるすべての企業に対し前例のない製造規模を提供することを可能にします。ソニーは、このコラボレーションが業界に最高のテクノロジーを提供し、ヘルスケアに有意義な影響を与えると確信しています。
Cell Shuttleにより、当社の顧客は細胞治療に対する世界中の患者の需要を満たすことができます。また、Cell Shuttleに高スループットの細胞分析と分取技術を組み込むことで当社の自動製造能力を拡張し、さらに多くの細胞治療薬開発者のニーズを満たせるようになります。ソニーの技術はシームレスに統合され、細胞の分析と分取を必要とする製造ワークフローに高いスループットと完全な自動化を提供します。当社は、この業界のニーズに応えるためにソニーと協力できることを嬉しく思います。
Cellaresは、世界初の統合開発製造機構(IDMO)であり、21世紀のLiving Drug(生きた薬)を大量生産するためにインダストリー4.0のアプローチをとっています。同社は、細胞治療薬製造のための統合技術の開発と運用により、救命のための細胞治療へのアクセスを加速させています。同社のCell Shuttleは、フレキシブルな高スループット・プラットフォームにおいて、製造プロセス全体に必要なすべての技術を統合し、真の自動化を実現します。Cell Shuttleは細胞治療薬の製造を自動化するのに対し、Cell Q™ はプロセス内 QC とバッチリリース 時QC の両方において高スループットで品質管理を自動化し、製造と QC の両方のボトルネックに対応します。Cell ShuttleとCell Qは、世界各地のCellaresのIDMOスマートファクトリーに配備され、同じ施設規模と従業員数を持つ従来の CDMO と比べて 10 倍の細胞薬バッチを生産できるようになります。これにより、学術医療センター、バイオテクノロジー企業、製薬企業は、細胞治療薬開発の加速、製造規模の拡大、工程不良率の低下、製造コストの削減が可能となり、世界中の患者の需要を満たすことができるようになります。
Cellaresはカリフォルニア州サウス・サンフランシスコに本社を置き、ニュージャージー州ブリッジウォーターに初の商業規模のIDMOスマートファクトリーを有しています。また、IDMO スマートファクトリーのグローバル ネットワークを構築しており、ヨーロッパと日本で追加の施設を建設中です。世界的な投資家の支援を受け、これまでに3億5,500万ドル以上の資金を調達しています。
詳細については、cellares.comをご覧ください。