SONY

屋根にソーラーパネルが載ったビル。壁面にSONYロゴが設置されている 屋根にソーラーパネルが載ったビル。壁面にSONYロゴが設置されている

環境に配慮した
ソニーのものづくり

目指すのはお客様にとっても、環境にとってもより良い製品

お客様にも環境にもより良い製品をお届けするには、環境に対する負荷を製品のライフサイクルの流れ全体で捉えることが必要不可欠です。ソニーは、環境計画「Road to Zero」1のもと、資源の調達、製造、物流、お客様による製品の使用、リサイクル、そして廃棄までを製品のライフサイクル全体として捉え、モノづくりの現場である製造事業所を中心に、さまざまな環境への配慮に取り組んでいます。

製品の製造からリサイクル素材になるまでのライフサイクルを示すイラストで、それぞれ[1]~[7]のラベルが貼られている 製品の製造からリサイクル素材になるまでのライフサイクルを示すイラストで、それぞれ[1]~[7]のラベルが貼られている

[1] 製造事業所での製品生産 [2]物流 [3]お客様による製品の使用

[4]資源採取・廃棄 [5]リサイクル市場 [6]サプライヤーによる部品生産 [7]資源採取

ソーラーパネルのクローズアップ。空と雲が反射して写っている ソーラーパネルのクローズアップ。空と雲が反射して写っている

エネルギー

モノづくりに電力の使用は欠かせません。だからこそ、製造事業所ではあらゆる省エネ対策に取り組み、お届けする製品を製造する際に排出される温室効果ガスの量を削減するよう努めています。

より省エネ性能の高い機械の導入

各事業所では、省エネを意識して高効率冷凍機、空調機、インバータ採用機器などの導入・入れ替えを実施しています。たとえば、マレーシアのSony EMCS (Malaysia) Sdn. Bhd(SOEM)では、省エネ効果を実現するために高効率冷凍機を導入しました。また、製造エリアの空調には大量の冷水が必要で、大型ポンプで各空調機に送水されるのが一般的ですが、各空調機に小型ポンプを個別に取り付け、管理システムによって必要なポンプだけを運転させることで、消費電力を約40%削減しました2

従来型と新型(高効率)チラー機器のレイアウトを示すBefore&Afterのイラスト。 従来型と新型(高効率)チラー機器のレイアウトを示すBefore&Afterのイラスト。

一般的な空調システム(左)とSOEMで導入されたシステム(右)の違い

[1] 常時稼働している大型ポンプ [2] 冷凍機
[3] 状況に合わせて稼働する小型ポンプ [4] 高効率冷凍機

高効率チラー機器が複数並んでいる

高効率冷凍機

高効率冷凍機駆動用小型ポンプ

小型ポンプ

事業所の消費電力が表示されたパネルの画面 事業所の消費電力が表示されたパネルの画面

電力使用量を可視化したモニター
(ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ 幸田サイト)

小さな環境活動の積み重ねと
見える化

製造事業所では、休日の電源オフ、LED照明の使用、空調の管理など、小さな環境活動を積み重ねることで全体の省エネに貢献しています。日本の幸田サイトでは、これらの電力使用量を見える化することで、環境への意識を高めるとともに、将来的には得意とするセンシングやシミュレーション技術を組み合わせ、IoTによる環境モニタリングといった新しい環境技術の確立を目指しています。

再生可能エネルギー由来電力100%に向けて

ソニーグループでは、太陽光電力パネルの導入や再エネ電力証書の購入などにより、2030年までに自社オペレーションにおける再生可能エネルギー由来電力の使用率をグループ全体で100%にすることを目指しています。エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)事業傘下の事業所では、残すところ日本、東アジア地域とパンアジア地域のみで、2023年度中に100%を達成できる見込みです。

ソーラーパネルで覆われたビルの屋根を写した空撮写真 ソーラーパネルで覆われたビルの屋根を写した空撮写真

タイのSony Technology (Thailand) Co., Ltd.の施設屋根に設置された太陽光電力パネル。太陽光電力パネルは温室効果ガスを排出せずに再生可能エネルギーを生成する。

波紋が広がる水の写真 波紋が広がる水の写真

資源と水

環境負荷を低減するために、製造過程で使用する資源や水について見直し、事業所から排出される廃棄物を最小限に抑えることを目指しています。

副資材のイメージ:箱に詰められた緩衝材エアバッグ(左)と整列したダンボール箱(右) 副資材のイメージ:箱に詰められた緩衝材エアバッグ(左)と整列したダンボール箱(右)

再利用された緩衝材(左)とテレビパネルの輸送に使用されるカートン(右)

副資材の再利用やリサイクル

部品の輸送に使用されるさまざまな副資材の再利用やリサイクルを通じて、廃棄物を削減しています。上海索広映像有限公司3では、2021年度の1年間に緩衝材としてのエアバッグ約190万点、テレビのパネル運搬に使用されるカートンなど約3,000点、航空貨物の保護に使用されるカートン約1万5千点を再利用しました。

緑の棒グラフ。2015~2017年は数値45~55辺りを示しており、2018~2021年は数値5以下を示す。グラフ上には数値10を示す青の横棒が2015~2021年まで夜這いに通っている 緑の棒グラフ。2015~2017年は数値45~55辺りを示しており、2018~2021年は数値5以下を示す。グラフ上には数値10を示す青の横棒が2015~2021年まで夜這いに通っている

[1] Sony Technology (Thailand) Co., Ltd.の廃棄物埋め立て率
[2] 廃棄物埋め立て率(%) [3] 廃棄物埋め立て率の目標値

埋め立て率0%を目指して

ソニーでは、廃棄物の埋め立て率1%以下を目標として定めています。廃棄物を減らす取り組みにより、タイのSony Technology (Thailand) Co., Ltd.では2020年度から廃棄物埋め立て率0.1%未満を達成し、限りなく0%に近くなりました。今後もこの数値を維持していきたいと考えています。

配管が地中にあるイラストと地上にあるイラスト。矢印でBefore&Afterを示している。地上にあるイラストでは配管に傷があり、アテンションマークが付く。イラストの横には実際の配管の写真 配管が地中にあるイラストと地上にあるイラスト。矢印でBefore&Afterを示している。地上にあるイラストでは配管に傷があり、アテンションマークが付く。イラストの横には実際の配管の写真

水の再利用

ET&S事業では、部品洗浄に使った水や空調ドレン水、雨水、井戸水の再利用に取り組んでいます。中国の索尼数字産品(無錫) 有限公司(SDPW)3では、構内の水配管を屋上に移設・新設しました。これにより、水もれの早期発見や修繕工事が容易になります。

パーツが液体に沈んでいるイラストと、パーツにシリンジで液体を1滴かけているイラスト。矢印でBefore&Afterを示している パーツが液体に沈んでいるイラストと、パーツにシリンジで液体を1滴かけているイラスト。矢印でBefore&Afterを示している

化学物質の使用量削減

製造と製品の品質を維持することは大前提として、化学物質や溶剤などにおいても廃棄するところまで考慮した効率的な使用を心がけています。たとえば、SDPWでは、洗浄液として使っているアルコールの使用量を前年比で約84 kg削減しました。

植林をする子どもたち 植林をする子どもたち

モノづくりと生物多様性

ソニーでは、製造事業所が地域の一部として共生することが不可欠だと考えています。そのため、世界各地の国や地域では、社員が地域のコミュニティと協力し、公園や森の維持、生物多様性の保全活動、清掃活動などに取り組んでいます。

丘の公園の入り口に集まるたくさんの親子連れ。公園の入口は豊かな緑に囲まれ、木の階段が見える 丘の公園の入り口に集まるたくさんの親子連れ。公園の入口は豊かな緑に囲まれ、木の階段が見える

ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ

幸田サイトが敷地に所有する「ソニーの森」では、社員とそのご家族向けにさまざまなイベントを実施しています。環境や健康に対する意識を深め、自主的な取り組みへの促進を目的としたイベントを企画し、自然を感じながらソニーの森を散策したり、お子さま向けの木工体験や工作など、さまざまなアクティビティが行われました。

マングローブの林のなかで植林をする人々 マングローブの林のなかで植林をする人々

Sony Technology (Thailand) Co., Ltd.

タイのSony Technology (Thailand) Co., Ltd. では、同国チョンブリーにあるクローンタムル環境教育センター(Khlong Tamru Environmental Education Center)で環境活動を実施。チョンブリーとバンカディーの両製造サイトより、社員ボランティアが近隣のマングローブの植林活動に参加しました。

屋外で「One Blue Ocean」の横断幕をもって記念写真に写る人々 屋外で「One Blue Ocean」の横断幕をもって記念写真に写る人々

索尼数字産品(無錫) 有限公司 (SDPW)

中国の無錫市にあるSDPWは2018年から、同市新区の文明弁公室や生態環境局と連携して、市内に16のボランティア団体を設立し、地域清掃活動を実施しています。2022年10月までに、参加したボランティアは約700人。177回の清掃活動を行い、累計約5トンのごみを回収しました。

砂浜で活動する人々 砂浜で活動する人々

Sony EMCS (Malaysia) Sdn. Bhd. (SOEM)

マレーシアのSOEMでは、ソニーが推進する海洋プラスチック汚染対策「One Blue Ocean Project」の一環として海岸の清掃活動を計画したり、地域の清掃活動にも参加しています。また、イベントでは協力パートナーとともにブースを設置し、家庭用電子廃棄物を適切に処理する方法を訴求。ブースで電子廃棄物を回収できるようにしました。

木々の手入れをする人々 木々の手入れをする人々

上海索広映像有限公司 (SSVE)

SSVEは2021年から社内・社外で協生農法®4活働を展開しています。社外では上海市浦東新区唐鎮障害者連合会、唐鎮児童サービスセンターとともに協生農法の実践と教育活働を実施し、人と自然の共生の理解促進に貢献しています。

丘の公園の入り口に集まるたくさんの親子連れ。公園の入口は豊かな緑に囲まれ、木の階段が見える

日本

マングローブの林のなかで植林をする人々

タイ

屋外で「One Blue Ocean」の横断幕をもって記念写真に写る人々

中国

砂浜で活動する人々

マレーシア

木々の手入れをする人々

中国

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Footnotes
  • 1

    事業活動と製品のライフサイクル全体を通じた「環境負荷ゼロ」の実現を目指すソニーの長期環境計画

  • 2

    システム導入前との比較

  • 3

    中国にあるソニーの製造拠点の1つ

  • 4

    協生農法とは、有用植物が育つ生態系を人為的につくり、食料を収穫しながら生物の多様性を豊かにしていくソニーコンピュータサイエンス研究所による取り組みです。「協生農法」は株式会社 桜自然塾の商標または登録商標です。

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