倉庫から処理工程に運ばれた家電製品は、まず人の手で解体されます。一台一台ていねいに解体することで、プラスチック部品や基板などをより質の高い状態で回収します。
ソニーグループの一員として、リサイクル事業を行うグリーンサイクル株式会社では、多くの方に"家電リサイクルの意義と大切さ"を伝えるため、工場見学を積極的に実施しています。ぜひ、ご家族、ご友人といっしょにリサイクルの現場を実感してください。
家電リサイクル法や資源有効利用促進法に基づき、テレビ・エアコン・洗濯機・冷蔵庫等のリサイクルを行う愛知県名古屋市にあるリサイクル工場。
消費者や家電販売店から集められた使用済み家電製品が毎日、トラックでグリーンサイクルに運ばれてきます。
運ばれた製品は計量後、倉庫に積み上げて保管。コンテナ約150基を1日で処理します
倉庫から処理工程に運ばれた家電製品は、まず人の手で解体されます。一台一台ていねいに解体することで、プラスチック部品や基板などをより質の高い状態で回収します。
手作業で解体するため「一台ごとに異なる家電製品をいかに効率よく解体するか」が重要なポイントです。豊富な経験を持った作業者は、どんな家電製品でも素早く、正確に解体していきます。工場見学ではその熟練の早ワザに注目してください!
フロンは種類ごとに回収し、漏洩がないように厳重に管理
手解体のもう一つの目的が、化学物質の適正処理。家電製品に含まれる、フロン、鉛、水銀などの化学物質を、ていねいかつ確実に回収します。(左下の写真は、エアコン室外機のフロン回収の様子)
フロンは種類ごとに回収し、漏洩がないように厳重に管理
手解体で部品や化学物質を回収した後は、巨大なフードカッターのような大型の破砕機で、数センチ程度まで細かく砕きます。こうすることで、次の工程での機械による素材の選別がしやすくなります。
工場見学では大型破砕機の中をリアルタイムでモニターに表示。投入された大容量冷蔵庫などが数十秒で粉々になる様子は大迫力です!さらに見学フロアの床には破砕機の断面図が実物大でプリントされており、その大きさを体感できます!
破砕機によって細かく破砕されたものを鉄、非鉄金属、プラスチックの各素材に機械で選別します。
風力、磁力、渦電流、材質の比重差(写真左)を使って、素材ごとに選別します
手解体によって回収された基板やケーブル等の部品に加え、機械で選別された鉄、非鉄金属(銅・アルミ)、プラスチック(ポリプロピレン、ポリスチレン・ABS樹脂)等の素材は新たな資源の素になります。
グリーンサイクルでは「安全で安心できるクリーンな真のリサイクルプラント」を目指し、工場内の環境を改善・維持していくことで、作業者が働きやすい現場づくりを進めています。作業環境にも配慮した、キレイな工場内にも注目してください。
見学人数が5名以下の場合はご相談ください
安全に見学できる見学デッキとバリアフリー施設で、どなたでもお気軽に工場見学に参加できます。
会社概要やリサイクルの仕組みについて紹介。ホールは最大100名まで受入れでき、学校の社会科見学での利用も大歓迎です。
手解体ラインが見渡せる見学デッキを設置。バリアフリーでどなたでも安全に工場を見学できます。ヘルメット等の着用も不要です。
使用済み家電製品が実際に破砕される様子を、見学デッキのモニターでリアルタイムに見ることができます。
基板などの部品や鉄、銅、アルミニウムの素材を展示。展示物の一部は手にとってご覧になれます。
〒455-0026 愛知県名古屋市港区昭和町13番地
グリーンサイクルでは、使用済み家電製品のリサイクル工程で得られた製品の解体性や資源の分別容易性などの改善提案を、ソニーの各製品カテゴリーの設計部門に提供しています。さらに、ソニーの設計者やデザイナーを対象に解体実習を行うリサイクル研修会も開催し、リサイクル配慮設計への理解を深めています。
リサイクル研修会を受講した設計者によって、ネジ本数を削減したブラビア®が商品化されました。背面カバーの固定方式を従来のネジ留めから、スライドロック構造に変更しています。
※ 一部の液晶テレビブラビア®に導入(2016年3月時点)
持続可能な社会をつくるために"家電リサイクル"は欠かせません。
ソニーではグリーンサイクルの工場見学を通じ、たくさんの人々に
リサイクルの意義を伝え、資源循環型社会の実現に取り組んでいきます。