1962年 東京都出身
写真家・文筆家・ナチュラリスト
- 公益社団法人 日本写真家協会(JPS)
- ソニー・イメージング・プロ・サポート会員
- 山梨県自然監視員
- 長野県自然保護レンジャー
- 高野山真言宗 普賢院 受戒灌頂
経歴
- 2009年
- 「鬼の研究」むさしの新聞連載。
- 2010年
- 写真集「稀人神の在処」むさしの新聞発刊
- 2011年
- 写真集「孤高の王者」むさしの新聞発刊
- 2012年
- 写真集「八ヶ岳の鼓動」むさしの新聞発刊
- 2013年
- 清里高原にアトリエを移転
- 2014年
- ルポルタージュ「八ヶ岳のフクロウ」 東京図書出版発刊
- 2016年
- 個展「八ヶ岳のフクロウ」「神威の在処」八ヶ岳美術館
清里高原「梟の里」写真ギャラリー開館
土門 拳先生を崇拝。開高 健先生が心の師。
寺院・仏像・下町の風景・宿場町を主体に、浅草・上野・根津・谷中・深川・川越・木曽路・中仙道など、現在の江戸情緒を探索し「和」を表現する。
星野道夫先生のアラスカの写真集に出会い、自らの生い立ちである、元陸上自衛隊 習志野空挺レンジャー隊員であった経験と、自然との対話を根源とする密教(真言宗)の修験道経験が生かせる写真家が「天職」だと悟る。山々を修験業と定め、風景・動物・蟲・鳥・山野草等々、ネイチャー写真を展開。特にふくろうに魅了され、八ヶ岳南麓の清里高原に工房を開設。「ふくろうは森の自然のバロメーター」と学び、ふくろう保護活動とともに山梨県自然監視員・長野県自然保護レンジャーを努め、八ヶ岳中信高原国定公園(八ヶ岳全域+美ヶ原・蓼科高原)の自然環境保護に取り組む。
雅号(道号)「嶽堂」は、埼玉県飯能市曹洞宗武陽山能仁寺 第三十一世住職、虚堂映明方丈様よりご縁があり授りました。
この作品展は、タイトルの通り“ふくろう”を主題とした写真プリントと映像で構成されている。作品展の内容は、愛嬌のある“ふくろう”だけを展示したものではなく、ふくろうが森の中でどのように棲息し行動しているのか、その姿を豊富な知識と強靭な肉体と精神力でじっくりと観察しながら撮影されたとても貴重な作品が展示されている。
斉藤氏は、過酷な訓練で知られている元陸上自衛隊レンジャー隊員という経歴の他に山梨県自然監視員と長野県自然監視レンジャーでもあり、八ヶ岳全域を担当し八ヶ岳の自然を守るために日々活動されている。そうした活動の中で、通常我々が見ることのできない可愛いだけではない森の中の猛禽類としての本当のふくろうの姿が堪能できる作品展となっている。
ふくろうは非常に警戒心が強く、また森林の奥深くまで分け入らなければ撮影できない。
ふくろうを撮影するには、撮影技術の他にふくろうの生態はもちろん、山や森林についての知識とその中で活動するための技術と体力が必要なのである。つまり、それらを駆使しなければ撮影することは出来ないばかりか、ふくろうに近づくことさえ不可能なのである。斉藤氏だからこそ撮影できた貴重な作品を通してふくろうのこと、そして自然の大切さについていろいろと学べる場にもなっている。
いま、日本では様々な事業に関連した開拓により全国各地で森林破壊が起きている。そのため、ふくろうの棲息する環境が著しく悪化し、その数は減リ続けている。
「ふくろうは森のバロメーター」だと言われている。
斉藤氏によると、ふくろう1羽が1年間に捕食するネズミは約1300匹だと言う。ふくろうの数が減ると、その分ネズミの数が増えてゆき森の生態系だけでなく農作物などにも悪影響が出ている。
ふくろうが雛を育て、その雛が親となりまた雛を育てる。それが森の中の至る所で繰り返される。そうしたバランスのとれた生態系の森は、ふくろうにとっても、その他の動植物、そして我々人間にとっても大切であり貴重なものだということを気づかせてくれる。
「人も大自然で生まれ『神羅万象』の一部であるという連綿と受け継いできた遠い記憶を思い出していただき、皆様の心に癒しとなる作品展でありたいと願っております。八ヶ岳山麓の静かな森で、雄大な大自然の懐に包まれていると、日頃の慌しい時間とかけ離れた、ゆっくりとした安らぎの時間が過ぎて行きます。耳を澄まし、心を静め感覚を研ぎ澄ますと、更にもうひとつの「命の時間」を感じ取ることが出来るようになります。この作品展が健全な森が人に与える癒しの大切さを思い出すきっかけとなれば本望です。」斉藤氏は語ってくれた。