日本大学藝術学部映画学科撮影コース卒業。シーンの中のワンショットに魅かれ、映画撮影監督の岡崎宏三氏のすすめで写真を始める。北海道での観光写真業をきっかけに本格的に写真の世界へ。カメラマンアシスタントを経て独立。
温泉・旅行ガイドブック、音楽情報誌、建築情報誌、著名人等の取材撮影、企業、大学病院、私立大学のカタログ及びパンフレットの施設、人物撮影、商品撮影など多岐にわたる商業カメラマンから活動の場を変え、フォトグラファーとして、ネコや日常、旅先で見つけた小さな情景を作品として撮り続ける。現在、カメラ誌、書籍の撮影執筆の他、カメラメーカー系の写真教室講師、フォトコンテテストの審査も携わる。
2015年 神奈川県美術展 写真部門、2015~2016年「日本カメラ」月例フォトコンテストビギナーズの部審査員。著書「カメラでパチリ へやねこ そとねこ」、共著「美しいボケの教科書」など多数。
写真展
個展
- 2007年
- 『IN フィンランド』 フォトエントランス日比谷
- 2010年
- 『シディ・ブ・サイド散歩 ネコがいる街』 フレームマン エキシビジョンサロン銀座ambition1、ニコン神戸三田アウトレットモール店、ニコン御殿場アウトレット店、株式会社ニコンイメージングジャパン本社
- 2011年
- 『シディ・ブ・サイド散歩 ネコがいる街』 快晴堂フォトサロン
- 2017年
- 『へやねこ そとねこ』 富士フォトギャラリー大阪・富士フォトギャラリー銀座
企画展
- 2001年
- 『リバーサルで楽しむクラッシックカメラ展VOL.2』 スポット・フォトサロン
- 2010年
- 『銀塩主義 100pepole Photo Exhibition』 フォトエントランス日比谷
- 2011年
- 『東北関東大震災支援 コスモス臨時写真展』 ギャラリーコスモス
- 2012年
- ニッコールレンズキャンペーン第2弾『撮影ツアー同行プロ写真家作品展』 ニコンプラザ新宿、ニコンプラザ大阪
- 2015年
- 『オリンパスカメラによる写真展・写真家大集合』 オリンパスプラザ東京、オリンパスプラザ大阪
- 2015年
- 『ひとやすみ』 ニコンプラザ銀座、フォトプロムナード
- 2016年
- 『ひとやすみ』 ニコンプラザ名古屋、フォトプロムナード2
- 2016年
- 『ニコンカレッジ講師展』 アートスペース丸の内、快晴堂フォトサロン
グループ展
- 2001年
- 『-ナイン96シックス- CORPUS第18期生 写真展』 富士フォトサロン
- 2001年
- 『4人展 みんなの私事』 スポット・フォトサロン
あるシーンでは、光に満ち溢れた明るいバザールに並んだ色鮮やかな果物などの食料品と行き交う人々の笑顔が活き活きと描写されている。その作品からは笑い声やその場の活気がリアルに伝わってくる。また別のシーンでは、色鮮やかな織物を売る露店の前で首を傾げて笑顔で佇む可愛らしい少女。その少女の腕の下で居眠りをしているネコに思わずこちらも笑顔になる。こうしたウズベキスタンの日常を切り取った作品が約30点展示されており、旅を疑似体験して、ゆったりとした時間を過ごしてほしいというミゾタ氏の想いがコンセプトだ。
「ジャーナリストと誤解されて、なかなかビザの申請が下りなかった割には、ウズベキスタンで暮らす人々はとても親切で優しいと感じた。」とミゾタユキ氏が言うウズベキスタン共和国は中央アジアに位置し、ソ連解体とともに独立。ソ連時代からの面影が残り、例えば高速道路など公共の場所では撮影が禁止され、警察官からは厳しいセキュリティチェックを受けることもあった。その他にもさまざまな決まりがあり個人で旅をする上では、まだ非常にハードルの高い国である。旅目線でいうと、世界遺産の街だけではなく、禁止された場所には歴史を感じる芸術的な様相や美しい風景があり、目で記憶することしかできない魅力的な場所が残されている。
市井に生きる人々は明るく人懐っこい。女性からは歩いていると時折洋服の絵柄や靴下の模様を見せてほしいと話しかけられ、どこの国も女性はお洒落に関心があるようだ。また、男性は幼い頃から女性や目上の人にやさしく接し、困っていたら助けるという躾を受けているようで親切で紳士的だ。
また、国民のほとんどがイスラム教徒だがレストランではビールやウォッカがあるところもあり、イスラム教では憚られるイメージの男女の会話も自由なのだ。人への接し方が同じアジアという点でも日本人が共感しやすい部分も多く、旅の中での印象が身近に親しく感じられる。
ミゾタ氏特有の穏やかでやさしい作風で撮影された陽光降り注ぐ中央アジアのさわやかな日常の風景や人々の笑顔は、見る人の心を和ませほっこりさせてくれる。
2017年2月18日(土)16:30~17:15に行なわれるギャラリートークでは、ミゾタ氏の友人がウズベキスタンの民族舞踊を踊る予定。ぜひ足を運んでいただきミゾタ氏の秀逸な作品と楽しい“旅トーク”を堪能していただきたい。