長谷康平 作品展 pictorial "S"
- 展示期間
- 2017年6月23日(金)~7月6日(木)
- 展示時間
- 11:00~19:00
長谷 康平 プロフィール
1987年、東京都生まれ。日本大学藝術学部写真学科卒業。大学在学時より写真家・大屋徳亮氏に師事。現在、フォトグラファーとして、共同印刷株式会社 SP&ソリューションセンター フォトクリエイティブ部に在籍。広告写真を主に手がけている。
受賞歴
- 2006年
- 2006 Nadar style355 2nd Photocontest「silver賞」
- 2009年
- 第34回JPS展「22歳以下優秀作品」
- 2011年
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- 第36回JPS展「入選」
- ピクトリコフォトコンテスト2010「GEKKO賞」および「入選」
- 2012年
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- APAアワード2012「入選」
- ピクトリコフォトコンテスト2011「三菱製紙賞」
- 2014年
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- 第39回JPS展「入選」
- ピクトリコフォトコンテスト2013-2014「モノクロ賞」
- 2015年
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- 第40回JPS展「入選」
- APAアワード2016「入選」
個展
- 2009年
- 「…の、あと」キヤノンギャラリー銀座
- 2013年
- 「andante」キヤノンギャラリー仙台
- 2013年
- 「andante」キチジョウジギャラリー
- 2016年
- 「トキノコエ」キヤノンギャラリー銀座・名古屋・仙台
著書
- 2012年
- 写真集「andante」 文芸社
長谷氏の作品に向き合っていると、被写体であるドライフラワーの“フォルムの美しさ”と“質感”が際立つ。それは、長谷氏の柔軟で繊細な感性と、『写真は引き算』という原点に立ち返った、シンプルながらも高い撮影技術によるものであろう。
長谷氏が作品としてドライフラワーに取り組むようになったきっかけは、その複雑で美しいフォルムに魅了され、写真で表現したいと思ったからだ。その後、各地のフラワーショップやドライフラワー専門店などを訪ね歩き被写体を探し求めた。「ドライフラワーは、ただ枯れただけの花とは違います。それは美しく枯れさせるための管理のもと、自然がつくった花や植物のフォルムや色を魅力的に表現したアートであり、被写体として非常に惹かれるものがあります。」と長谷氏。
ドライフラワーをファインダー越しに見た時、デジタル技術が進化し、あらゆる写真表現が可能になった現在だからこそ、そうした技術に頼ることなく写真の原点に戻り、被写体が持つ魅力を引き出した作品展を開催したいと長谷氏は思った。そういう意味においては、近代写真の父、アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)に通じるところがあるのかもしれない。
原点に帰り、被写体と真摯に向き合う姿勢を大切にしようとしている長谷氏の想いと共に、今まで気が付かなかったドライフラワーの繊細で優雅な美しさを、しばし時間を忘れ、ゆったりとご鑑賞いただきたい。