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ソニーイメージングギャラリー 銀座

笹口悦民 作品展 双蝶のうたたね - 中村歌昇・種之助 -

楽屋、奈落、舞台袖。歌舞伎芝居のバックステージは、
不思議な緊張感に満ちている。
そこは、現実と非現実、日常と非日常の境界線。
20代の兄弟は、顔(化粧)をし、衣裳をつけ拵えをする中で
現代を生きる一個人から、芝居の“役”へと変貌を遂げていく。
それはまるで、さなぎが美しい蝶へと羽化するまでの、
時空の谷間における、うたたねのひととき。

静かな情熱を秘めた独自の視点で、さまざまな時・人・物を
切り取ってきたフォトグラファー、笹口悦民が
歌舞伎界の次代を担う注目の花形役者、
中村歌昇・種之助兄弟の舞台裏を三年にわたって撮影。
写真と映像から、歌舞伎の現在と未来が見えてくる。

協力
松竹株式会社
企画・文
清水井朋子

笹口ささぐち 悦民よしひと プロフィール

1970年 北海道生まれ。20年以上にわたりラグジュアリーファッションとビューティー写真を中心にVOGUE、ELLE、Harper's BAZAARなどの雑誌や広告で活躍。
2014年「攻殻機動隊」連載開始25周年記念企画「FORESEEING 2027」の監督、撮影監督。2015年11月~2016年2月に彫刻の森美術館にて笹口悦民写真展「無言の恍惚」を開催。

笹口悦民 ウェブサイト

中村なかむら 歌昇かしょう中村なかむら 種之助たねのすけ プロフィール

中村歌昇

平成元年生まれ。中村又五郎の長男。平成六年に歌舞伎座「道行旅路の嫁入」の旅の若者で四代目中村種太郎の名で初舞台。二十三年、新橋演舞場「舌出三番叟」の千歳ほかで四代目中村歌昇を襲名。歌舞伎以外にもドラマ「下町ロケット」への出演やオンワード「五大陸」のアンバサダーなど多方面で活躍。

中村種之助

平成五年生まれ。中村又五郎の次男。平成十一年に歌舞伎座「盛綱陣屋」の小三郎で初代中村種之助を名乗り初舞台。近年は立役のみならず女方としての舞台や舞踊でも話題を呼んでいる。

ともに屋号は播磨屋。紋は揚羽蝶。平成二十七年よりスタートした兄弟二人による勉強会「双蝶会」は、第三回となる今年は8月5日(土)、6日(日)に国立劇場小劇場にて開催。