「私が最初に写真に興味を持ったのもネコのおかげ、写真の力の素晴らしさ、撮ることの楽しさを教えてくれた猫に敬意と愛情を込めて、猫たちが撮影を楽しめるような撮影を心がけています。」
- 1999年
- 東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。
アルバイト、アシスタントを経て主に女性誌で撮影。
- 2008年
- 新たに自宅に迎えた猫「な~にゃ」によって猫写真に目覚める。
- 2009年
- 個展「トビネコ」の開催を期に、雑誌「ねこのきもち」や広告・写真集・テレビ出演など多数。
写真集/著書
- 共著「猫のかわいい撮り方手帖 ~うちのコを世界一かわいく撮る~」マイナビ出版
- 「にゃーにゃ photo book from 週刊ニュース新書」東京ニュース通信社 撮影担当
- 写真集「にゃにゃにゃの本~YouTuber・ワタナベマホトと猫たち~」撮影担当
- 「スター猫」宝島社 撮影担当
- 「猫との暮らしが変わる遊びのレシピ」誠文堂新光社 撮影担当
展示
個展
- 2009年
- 「トビネコ」を仙川 niwa-coya にて行う
- 2016年
-
- 「石原さくらのネコ日和♥ @西武船橋店」開催
- プランタン銀座ねこ展 FINAL 日本テレビOha!4コラボ企画「ねこ写真家・石原さくら&おはにゃん」開催
- 「ねこと宝石箱」@ケイウノ横浜元町店
グループ展
- 2015年
-
- 「ねこログ展」
- 「ねこ休み展」
- 「横浜赤レンガ倉庫ねこ写真展」
- 2016年
- 「横浜赤レンガ倉庫 ねこ写真展 2016」
- 2017年
- 「猫と鉄道」写真展@ギャラリー・ルデコ
その他メディア出演など
- テレビ愛媛45周年記念番組「しまねこ日和~瀬戸内・青島のねこたち~」出演・撮影
- 日本テレビ Oha!4 NEWS LIVE「おはにゃん」コーナーレギュラー
- TBS「マツコの知らない世界『癒しネコの世界』」ゲスト出演、NHK「あさイチ」他多数出演
協力
- 一般社団法人 天売島おらが島活性化会議
- 株式会社 ポマト・プロ
- 株式会社 キタンクラブ
- ジャパンクリエイト 株式会社
空前の猫ブームと言われる近年、雑誌やテレビ、インターネットなどのメディアで様々な形で猫が取り上げられています。そうした中、猫関連の撮影や写真講師をたくさん手がけているのが猫写真家の石原さくらさんです。この作品展は、猫のいる島の風景を撮影した「天売島 最北の猫の島 ~’17 冬・夏の記録~」と、猫用のかぶりものをかぶった可愛らしい猫ポートレート「ねこかぶり」で構成されています。
天売島(てうりとう)は、北海道羽幌町から約27km沖合の日本海に浮かぶ周囲約12kmの小さな島で、近年減少傾向にあるウミガラス、通称オロロン鳥の数少ない繁殖地で島全体が天然記念物に指定されています。かつてはこの天売島には数百匹の猫がいたのですが、海鳥の繁殖に影響があるということで行政や住民、そして北海道の動物愛護団体や市民ボランティアにより里親を探すなどの方法で島にいる猫の数を減らしてきました。その結果、今では数十匹が半飼い猫、半野良猫という形で島民の手で大切にされています。今回の展示では、それぞれの猫の暮らしや、猫と夏の美しい自然、猫と天売島の冬の光景といった“猫がそこにいる島の風景”を猫に対するやさしい視線で捉えた作品が堪能できます。しかし、この作品はジャーナリズム的な側面も併せ持っています。すでに不妊・去勢手術を施した現在の猫たちはいずれ島からいなくなってしまいます。“猫がそこにいる島の風景”はそう長くは続かないのです。そのことについて石原さんはこのように語っています。
「島猫に惹かれ、撮影取材を通してこれまで幾島かの取り組みを見てきた私にとって、いい意味でとてもモデルとなるケースと思え、共感と興味を覚えました。そして“天売猫”と島の取り組みの現状を記録しておきたいという思いから、島への訪問を決めたのです。また、猫×島として知られる島では最北に位置することも、取材意欲をかきたてました。そういう理由もあり冬・夏と足を運んで撮影してきました。私としては今回の写真展示は、その取材報告という位置づけでもあるわけです。」
一方の「かぶりねこ」は猫用に作られたかぶりものをかぶった猫の表情がストレートに伝わってくる作品です。作品を見た来場者全員が頬を緩めて微笑むことでしょう。このネコ用のかぶりものは、いわゆる「ガチャガチャ」というおもちゃの自動販売機で売られているもので、そのパッケージに採用された写真以外のカットの、より猫の自然な表情が感じられるオフショットが集められています。さらにCM出演などで大人気のスター猫“春馬くん”の撮り下ろしカットも加わりました。
「かぶりねこ」の撮影はいつも、かぶりものを作るクリエイターと、石原さん、猫たちが暮らす猫カフェのスタッフからなる猫好きチームによる共同作業によって、猫のその日の気分に合わせたペースで行われます。
2つの作品群は一見すると全く違う方向性の猫の写真に感じるかも知れません。ですが、どちらの作品群にも「写真の素晴らしさ、撮ることの楽しさを最初に教えてくれた猫に敬意と愛情を込めて、猫たちの写真を撮りつづけています。」と語る石原さくらさんの猫への基本的なスタンスが感じられるはずです。猫好きの方も、特に猫好きではない方も奔放で可愛らしい猫たちに会いに来て、心から癒やされてほしいと思います。