Pond & RIVER 錦鯉×発電所
- 展示期間
- 2017年12月15日(金)~12月28日(木)
- 展示時間
- 11:00~19:00
ギャラリートーク開催のお知らせ
吉村和敏氏によるギャラリートークを開催します。
- 開催日時
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- 2017年12月15日(金) 17:00~18:00
- 2017年12月16日(土) 14:00~15:00、16:00~17:00
- 2017年12月23日(土) 14:00~15:00、16:00~17:00
- 開催場所
- ソニーイメージングギャラリー 銀座(銀座プレイス6階)
- 入場無料、事前予約不要です。
- ギャラリートークは記録のために撮影する場合があります。
- 座席はございません。
「POND(池)」では、錦鯉をテーマに旅をした。
錦鯉は、新潟県山古志地方が発祥とされている。江戸時代中期、この山里で暮らす人々は、冬の間の貴重なタンパク源として真鯉を飼うようになった。その真鯉から突然変異で色つきの稚魚が誕生し、いつしか人々は、より美しくユニークな模様の鯉の創出に情熱を燃やしはじめたのだ。やがて日本が高度経済成長期に突入すると、自宅の庭の池で錦鯉を飼うことがブームとなり、錦鯉は急速に全国へと広がっていった。そして今、海外で「NISHIKIGOI」の愛好家が激増している。私は新潟や広島の養鯉場を訪れ、色鮮やかな錦鯉が生み出されていく過程を丹念に取材した。同時に、街中の水路や日本庭園にもカメラを向け、カラフルな錦鯉が優雅に泳ぐ姿を日本の風景として作品に置き換えていった。
「RIVER(川)」では、木曽川をテーマに旅をした。
木曽川は、長野、岐阜、愛知、三重の4県を流れて伊勢湾に注ぐ総延長229kmの大河だ。この川には、33の水力発電所と15を超えるダムがあり、そのいくつかは、日本の近代化に決定的な役割を果たした実業家、福沢桃介が手がけたものだ。「一河川一会社主義」という強い信念を持って発電所建設に望んだ桃介の足跡を辿りながら、桃介橋や對鶴橋、赤沢自然休養林に残る森林鉄道の蒸気機関車など、木曽地区の歴史遺産にもカメラを向けた。また、木曽川水系の発電所を所有する電力会社から正式な許可を取り、発電所やダムの巨大建造物、内部に鎮座する水車や発電機を克明に記録した。
「錦鯉」と「発電所」──。この全く異なる二つのテーマに共通しているのは「水」だ。豊富なミネラル成分を含んだ雪解け水が錦鯉の鮮やかな色彩を作り出し、山谷を勢いよく流れる川の水は、現代人の暮らしには欠かせない電力を生み出している。作品展「POND & RIVER」では、日本の大地を潤す水と共に隠された日本の歴史や文化を掘り起こし、その素晴らしさを世界中の人々へ伝えていきたい。