妄想植物園 -A Chimerical Garden-
- 展示期間
- 2018年8月10日(金)~8月23日(木)
- 展示時間
- 11:00~19:00
ギャラリートーク開催のお知らせ
たけうちかずとし氏によるギャラリートークを開催します。
- 開催日時
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- 2018年8月11日(土) 14:00~15:00
- 2018年8月19日(日) 14:00~15:00
- 開催場所
- ソニーイメージングギャラリー 銀座(銀座プレイス6階)
- 入場無料、事前予約不要です。
- ギャラリートークは記録のために撮影する場合があります。
- 座席はございません。
たけうちは、暮らしの中でヒト(人)のエコマインドを静かに育むような美術作品を撮りたいと言う。アートとエコ、二つのマインドをもつ、ちょっと変わった写真家である。
モチーフは、全てたけうちが野山で採ってきたり、畑で育てたり、農家から分けてもらったりした、ありふれた植物や作物である。それらをモチーフとした作品を通し、身近な植物の美しさへの気付きや、植物の生態・栽培などに興味を持ってもらうことが作者の願いだ。
しかし、その作品群は、いわゆる普通の写真ではない。何だ、これは?から始まり、見ているうちに昔の記憶が蘇ったり、想像が膨らんだり…。変わった写真ではあるが、見るヒトそれぞれに鑑賞を楽しむことができると思う。
どの作品にも共通するのは、全ての作品がシンプルで、余計なものが何もないということである。まるで、モチーフの植物を季語とする俳句のようだ。また、メゾチント版画にも似た漆黒の画面が、闇夜の静けさと肌触りのようなものを感じさせる。
作品づくりの際は、モチーフとなる植物の旬の時期に、工夫を凝らしてアナログ的に撮影する。できるだけ野にあった時の姿で、実物を撮る。それらが、作品に魂を吹き込もうとする作者のこだわりである。
たけうちのねらいは、ヒトの身近な自然に対する見方や行動の変容にあるらしい。例えば、本展を見たヒトが、食事中ふと皿の上の野菜を見つめてしまったりとか、通勤途中の道端にモチーフとなっていた植物を探したりとか。作者の企てにはまってしまうかどうか、自分の目で確かめてほしい。
なお、本展では、熟練職人に特注して製作した木曽うるし塗り・木曽ヒノキ額で全作品が額装される。自然素材と伝統の技で作られた写真額も見どころである。