1979年東京都生まれ
2003年東京工芸大学芸術学部写真学科卒業
東京藝術大学附属写真センター・東京大学資料編纂所写真室勤務等を経て
2011年よりフリーランスとして活動を開始
在学時より街に生きる猫にカメラを向けてきたが、近年は日常の何気ない瞬間や怪我と障害がきっかけで引き取った二匹の飼い猫との日々を撮り続けている
2018年6月1日「写真の日」に事務所兼アトリエ『Maison PHOTOGRAPHICA』をオープン
自身を含む女性写真家3人とカメラ雑貨ブランドデザイナーの4人で結成した写真を使った手作り雑貨の販売や写真に関連するワークショップを行う「チームトランク」、東日本大震災での被災地のアルバム洗浄ボランティアに参加した経験から、デジタルで撮られた写真が主流となった現代にプリントという手に取れる形で写真を残す大切さを伝える「アナログ工房」を主宰
【過去の主な個展・企画展】
- 2004
- 『ちいさな宝物』/Days Photo Gallery
- 2006
- 『街猫-豊かな国の片隅で-』/銀座ミキモト本店ミキモトホール・ミキモト名古屋
- 2008
- 『ちいさな宝物』/UP FIELD GALLERY
- 2009
- 『街猫の肖像』/キヤノンギャラリー銀座・キヤノンギャラリー福岡
- 2012
- 新宿眼科画廊企画個展『KI-SE-KI』/新宿眼科画廊
- 2013
- 『日々を紡ぐ』/オリンパスギャラリー東京・オリンパスギャラリー大阪
- 2018
- 『さくら-東京駅で出会ったちいさな宝物-』/Roonee 247 Fine Arts
- 2019
- 『街猫の肖像』/写真弘社ギャラリーアートグラフ・Jam Photo Gallery
他、個展・企画展多数
【作品収蔵】
日本の伝統的な世界観『ハレ(霽れ)とケ(褻)』
古来より日本人は日々の暮らしを「ケ」の日、行事や祭りを「ハレ」の日と呼び、
日常と非日常を区別し、食事や服装などを使い分けてきた。
時代の移ろいと共に「ハレとケ」という概念が行事的な意味合いでの明確な差を
なくしつつある現代に生きる私にとって、この考え方は日常と非日常、
いつまでも在り続けると思っていた時間といつか必ず訪れる別れとの向き合い方を
見つめ直すきっかけのひとつとなった。
変わり映えしない毎日の繰り返しだと思っていた何気ない時間や、
いつまでも変わらずそこに存在すると信じて疑わなかった相手とのつながりが、
ある日突然変化し、時に失われる怖さは日常と非日常が常に隣り合わせに存在していることを
私に強く刻みつけた。
当たり前に繰り返される日常の延長線上に前触れもなく非日常は訪れ、
突然訪れた非日常もいつしか日常に溶け込んでいく。
日常である「ケ」の中に「ハレ」の瞬間を見出し
非日常とされる「ハレ」の日も連綿と続く日常の一部だと気付いた時、
私を取り巻くすべてが等しく愛おしく思えた。
すべては当たり前の日常の出来事であり、二度と戻ることのない特別な一瞬の積み重ねなのだと。
そんなハレとケのかけらを日々、拾い集めている。