SONY

English ソニーイメージングギャラリー 銀座

ソニーワールドフォトグラフィーアワード 企画展 Stories

ソニーワールドフォトグラフィーアワードは、写真文化の継続的な発展への貢献を目的に2007年よりソニーが支援する写真コンテストです。

「プロフェッショナル」(10カテゴリー)、「一般公募」(10カテゴリー)、「ユース」(12歳~19歳)、「学生」の4部門で構成され、あらゆるキャリアステージや作品ジャンルに対応したプラットフォームを提供します。これら4部門以外にも、写真文化の発展に多大な功績を残した個人や団体を表彰する特別功労賞(Outstanding Contribution to Photography Award)や、一般公募部門に応募された作品の中から国ごとに優秀作品を表彰するナショナルアワードを設けています。

今年で14年目を迎えるソニーワールドフォトグラフィーアワードは、既に実績を積んだ写真家だけでなく新進気鋭の写真家が広く世に認知され、飛躍のきっかけを掴む機会を提供しています。

毎年、何万人もの写真家が選りすぐりの写真をこのコンテストに応募します。入賞を果たした写真家は、その作品が世界中のコミュニティで評価されることで、出版契約、ギャラリーや世界的な展覧会での展示などの恩恵を受けています。ソニーワールドフォトグラフィーアワードの目的は、創造性に富んだ人々が出会い、本格的で革新的、そして刺激的な作品を生み出すことにあります。

本企画展では、コンテストでの受賞がキャリアアップに貢献した、4人の写真家の作品を紹介します。

Tania Franco Klein(タニア・フランコ・クライン)プロフィール

ソニーワールドフォトグラフィーアワード2018 プロフェッショナル部門 クリエイティブ 入選

1990年生まれ。メキシコシティで建築学の学士号を取得する傍ら写真撮影スキルを磨き、後にロンドン芸術大学で写真学の修士号を取得。 彼女の作品は、レジャーや消費、メディアの過剰な刺激、感情の断絶、永遠の若さへの執着、西側諸国におけるアメリカンドリーム、日々の暮らしで生じる心理的後遺症など、社会的行動と現代における慣習に関心を抱き、強く影響を受けている。

『ARTFORUM(米国の現代美術誌)』、CNN 、『ロサンゼルス・タイムズ』、『i-Dマガジン(英国のファッション誌)』、『ガーディアン』、『パリ・レビュー(フランスの季刊文芸誌)』、アパチャー財団、『ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィー』などの国際的な媒体に作品のレビューや紹介記事が掲載され、そして『ニューヨーク・タイムズ』、『ザ・ニューヨーカー』、『TIME』、『ファイナンシャル・タイムズ土曜版』、『ニューヨーク・マガジン』、ディオールなどのクライアントから制作依頼を受けている。

ヨーロッパ、米国、メキシコなどで、個展やグループ展が開催されており、開催場所には、サマセット・ハウス(ロンドン)、テッサロニキ写真美術館(ギリシャ)、アパチャーギャラリー(ニューヨーク)など一流の会場も名を連ねる。ローズ・ギャラリー(Rose Gallery)主催による、最近の連作2作品を網羅した最新の作品展『Proceed to the Route』は、母国メキシコ(2019年)とロサンゼルス(2020年)で開催され、いずれも絶賛された。最近では、W Mag主催による「フォローすべきフォトグラファー9人」の1人に選ばれたほか、ソニーワールドフォトグラフィーアワードでは2年連続受賞している。また、レンズカルチャー・エクスポージャー・アワード、レンズカルチャー・ストーリーテリング・アワード、ドイツのフェリックス・シェーラー・フォト・アワード、フォーム・ポール・ハフ・アワードなどのノミネート経験を持つ。写真フェア『フォト・ロンドン 2018』の一環として開催されたフォト・ロンドン・アートプルーフ・シュリーマン・アワードでは最優秀新人賞を受賞。初の作品集である『Positive Disintegration(絶対的崩壊)』 (2019年) は、パリ・フォト - アパチャー財団ファーストブックアワードにノミネートされた。

Ioanna Sakellaraki(イオアンナ・サケララキ)プロフィール

ソニーワールドフォトグラフィーアワード2020 学生部門 最優秀賞

1989生まれ。ギリシャのビジュアルアーティスト兼研究者。作品制作にあたっては、文化に関する集合的記憶とフィクションの関係性に焦点を当てている。撮影の被写体、過程、題材との出会いなどを重視しながら、場所や人々の原始的でありながら未来的なビジョンの境界を研究テーマとしている。ロイヤル・カレッジ・オブ・アートにおいて写真学で修士号を取得し、同校卒業後、博士号取得のため同校の奨学生となる。

2018年、英国王立写真協会の奨学生に選ばれ、2020年、ソニーワールドフォトグラフィーアワードの学生部門で年間最優秀賞を受賞。2019年、東京で、リマインダーズ・フォトグラフィー・ストロングホールドによるRPSグラント、インターナショナルフォトグラフィーグラントのクリエイティブ賞を受賞。ノミネート歴としては、米国マグナム財団のインゲ・モラス賞、そして、フランスのHSBC 写真賞、ルヴァロア賞、ヴォア・オフ 賞など。作品は世界各国で展示され、最近の展示としては、ベルリンで開催されたヨーロピアン・マンス・オブ・フォトグラフィー での個展が挙げられる。作品は、『ザ・ニューヨーカー』などの雑誌や『ガーディアン』、『ドイチェ・ヴェレ』などのメディアで紹介されている。最近の活動としては、マーティン・パー財団とロンドン・インスティチュート・オブ・フォトグラフィーに招待されゲストスピーカーを務めた。

Alys Tomlinson (アリス・トムリンソン)プロフィール

ソニーワールドフォトグラフィーアワード2018 年間最優秀賞

1975年英国ブライトン生まれ

拠点:
ロンドン(英国)
所属:
ハックリベリー・ファインアート・ギャラリー(英国)

リーズ大学で英文学とコミュニケーションを、セントラル・セント・マーチンズで写真を学ぶ。その後、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)で文学修士号を取得。最も興味を持っているのは、人と場所の関係であり、環境、アイデンティティ、属性などのテーマを取り上げている。

作品は、20を超える国際的な展覧会で展示され、最近では中国の山東省美術館やロンドンのナショナルポートレートギャラリーで展示が行われている。ヨーロッパのキリスト教巡礼地を5年かけて取材した組写真『Ex-Voto』は、2018年、ソニーワールドフォトグラフィーアワードで年間最優秀賞を受賞。2019年、『Ex-Voto』はGOST Booksから出版された。2019年夏に開催されたアルル国際写真フェスティバルでは、ディスカバリー賞の中のパブリック賞 (Public Prize)を受賞。

2020-2022エリゼ賞(2020-2022 Prix Elysée)にノミネートされた他、テイラーウェッシング写真ポートレート賞2020では、組写真『Lost Summer』のポートレート3点が1位に輝いた。『Lost Summer』は、コロナウイルスの蔓延によりプロム(卒業記念ダンスパーティー)が中止になってしまったロンドン北部のティーンエージャー44人のポートレートで構成され、作品集として自費出版された。現在は、サンダンス・インスティチュートの援助を受け、ドキュメンタリー映画『Mother Vera』を制作中であり、イタリアの島々における信仰や儀式、そして伝統などをテーマとした写真プロジェクトにも取り組んでいる。

Natalia Wiernik(ナタリア・ヴィエルニク)プロフィール

ソニーワールドフォトグラフィーアワード2013 学生部門 最優秀賞

1989年クラクフ (ポーランド) 生まれ。ビジュアルアーティストであり、クラクフの美術アカデミーグラフィック学部の副学部長兼講師を務める。2017年、美術学博士号取得。芸術活動においては、広義のアイデンティティの概念と、記憶のプロセスにおけるその形成、特定の場所にちなんだ活動を、培われた伝統などの家族や社会のレベルでの対人関係の観点から問題を分析している。

ソニーワールドフォトグラフィーアワードはじめ、数々の賞を受賞。科学高等教育省や文化国家遺産省の奨学金に加えて「ヤング・ポーランド」奨学金やクラクフ市創造力奨学金を受けている。

これまで数多くの芸術プロジェクトを生み出しており、最新の作品である『Wota(奉納供物)』はクラクフ国立美術館の20世紀・21世紀ポーランド美術セクションに常設展示されている。現在彼女は写真集を制作中。それは2022年に発刊予定で、『The Protagonists(主人公)』プロジェクトの下で家族をテーマに10年間撮り続けた作品をまとめたアルバムである。

ソニーワールドフォトグラフィーアワード2022は、応募受付中です。

応募締切

プロフェッショナル部門
2022年1月14日 13:00 GMT (日本時間 22:00)
一般公募部門
2022年1月7日 13:00 GMT (日本時間 22:00)
ユース部門
2021年6月から12月の毎月末日
学生部門
2021年11月30日13:00 GMT (日本時間 22:00)

詳しくは World Photography Organisation のウェブサイトをご確認ください。

関連情報 
ソニーワールドフォトグラフィーアワードおよび本作品展の関連情報(日英)もご参照ください。

関連作品展

ritsuko matsushita 作品展
 いつか宇宙に還る

ソニーワールドフォトグラフィーアワード 2021 受賞作品展

- Part 1
一般公募・ユース・学生・日本賞
- Part 2
プロフェッショナル

ソニーワールドフォトグラフィーアワード 2020 受賞作品展

- Part 1
一般公募・ユース・学生・日本賞
- Part 2
プロフェッショナル (1)
- Part 3
プロフェッショナル (2)
- Part 4
プロフェッショナル 入賞