1988年中国黒龍江省ハルビン市生まれ。日本とイギリスでの留学と勤務経験を経て、東京を拠点に制作活動を行なっている。個人的な記憶とコレクティブな記憶との関係性について問題意識を持ち、ドローイング、コラージュ、写真、映像、テキスト、インスタレーションによる作品を発表してきた。市場経済の中に失われる個の存在と痕跡を求め、商業主義的な思考やマスメディアに定義される社会性を超え、より広い循環と宇宙観を意識させる作品づくりに取り組んでいる。
受賞歴
- 2019
- 第8回 エモンフォトアワードグランプリ
- 2018
- 第18回 写真1_WALLファイナルリスト
- 2017
- 第33回 東川町国際写真祭赤レンガ公開ポートフォリオ・オーディション グランプリ
- 2017
- 第7回 TOKYO FRONTLINE Photo Award 佐々木敦賞
グループ展
- 2021
- Mapping from Home、東京芸術祭、Turner Gallery
- 2020
- Spring Show、3331アートフェア、アーツ千代田3331
- 2020
- 東京好奇心、Bunkamuraミュージアム
- 2020
- Naked Image、ヒルトピア
- 2019
- 第8回エモンフォトアワード・ファイナルリスト展、エモンフォトギャラリー
- 2018
- 1_WALL ファイナルリスト展、ガーディアン・ガーデン
個展
- 2022
- 「ABSCURA」出版記念展、リコーイメージングスクエア
- 2021
- Enter the Void, NOHGA HOTEL UENO TOKYO
- 2021
- 局部麻酔、銀座蔦屋書店
- 2020
- LAST NIGHT、ふげん社
- 2020
- i was real、kanzan gallery
- 2020
- ABSCURA、ニコンサロン銀座・大阪
- 2019
- Dyed My Hair Blond, Burnt Dark at sea、エモンフォトギャラリー
- 2018
- ligament、ソニーイメージングギャラリー
LILY NIGHTは、ストレート写真、工業用の有機溶剤を用いたり、ドローイング/ペインティングをデジタル変換後に操作を加えたり、複数の画像から断片やレイヤーを切りとり再構築するなど、アナログとデジタルを横断する手法で独特な世界観を築き上げている。そこには、生体的な危機を経験しながら、生と死の境界が曖昧であるデジタルの世界を進化させようとしている人間社会の模様が伺える。可視と不可視の権力構造を暗示する構図・空間感から、政治性を帯びるモチーフ、センセーショナルな色彩を用いるなど、強い意志の現れと無意識の気配が同時にそこにある。
本展では、抽象と具象を融合させる作風をいっそう踏み込んだ新作9点を展示する。
デジタルと生命、権威と群衆、自我と他者、様々な視線の交差、時間の交換、空間の横断が繰り広げられる。